桔梗を、明智光秀ゆかりの裃から読む。
光秀所用と伝わる裃
岐阜市歴史博物館が2020年の特別展で紹介した「縹地桔梗紋裃」は、永青文庫の所蔵品です。同館は明智光秀所用と伝わる品と説明し、光秀の娘・玉(ガラシャ)が嫁いだ細川家に伝来したと記しています。桔梗を使った人物という情報に、衣服と家同士のつながりが加わる実例です。[1]
「光秀所用と伝わる」という資料の留保は残します。桔梗があることだけで着用者を光秀と特定したのではなく、同館が紹介する伝来に基づく記述です。ガラシャが実際にこの裃を持参した、あるいはいつ細川家へ移った、という詳細までは同記事から決められません。[1]
岐阜と細川家をつなぐ資料
この裃が岐阜市歴史博物館で紹介されたことと、所蔵先が永青文庫であることは区別します。岐阜での展示を、そのまま岐阜市に桔梗紋が多い証拠にはできません。一方、明智家から細川家という伝来は、婚姻を通じて異なる家の紋を持つ品が一か所に残る歴史を考える手がかりになります。[1]
名称資料に載る情報
掲載名は「桔梗」、読みは「ききょう」。参照図鑑の分類は「桔梗」です。
家紋のいろは「桔梗」の掲載情報。使用者欄は同図鑑の記載で、史料・所蔵品解説とは根拠が異なります。
- 戦国期の人物(図鑑記載)
- 明智光秀、脇坂安治、金森長近、揖斐政景、桑山重晴、清水政吉、知久則直、妻木頼忠、徳山則秀、朝比奈信置、高力清長
- 幕末・維新の人物(図鑑記載)
- 大村益次郎
- 大名・旗本・公家等(図鑑記載)
- 播磨龍野藩脇坂氏替紋、旗本揖斐氏、旗本桑山氏、旗本知久氏、旗本金森氏、旗本朝比奈氏、旗本菅沼氏、旗本能勢氏、旗本清水氏、旗本妻木氏
- 姓氏(図鑑記載)
- 藤本、小柴、窪田、知久、田中、遠山、桑山、清須、奥村、かなも森、青山、朝比奈、岩田、有壁、能勢、広瀬、脇坂、葉山、中島、吉田、深谷、竹本、菅沼、西脇、大村、明智、清水、妻木、高力、金森
- 神社(図鑑記載)
- 京都福知山御霊神社
- 寺院(図鑑記載)
- 千葉県法華経寺、宮城普誓寺。
似た名の紋を見比べる
関連名の候補です。同一図柄・同一家系の判定ではありません。解説の出典
- 岐阜市歴史博物館「特別展「麒麟がくる」入場者1万人」 ↗2020年10月21日。縹地桔梗紋裃(永青文庫蔵)の所用伝承と細川家伝来。 / 所蔵機関・自治体の解説





